オールシーズンタイヤって冬タイヤなの?
冬用タイヤを持っていると、保管場所が必要になったり、年2回の履き替えが面倒に感じますよね。
ですが、オールシーズンタイヤを検討する前に注意点を理解しておく必要があります。
この記事では、現役整備士の私が、オールシーズンタイヤの性能や使い方、あなたに当てはまるかを解説します!
オールシーズンタイヤのメリットは?
オールシーズンタイヤを使うと、どんなメリットがあるのでしょうか?
付け替えしなくて済む
付け替えとは、夏タイヤを外して冬タイヤに変える事です。(逆もあり)
お店に頼むと、工賃がかかりますし、外したタイヤを保管しなければいけません。
お店 | 工賃 |
オートバックス | 2,200円〜 |
イエローハット | 3,300円〜 |
エネオス | 4,400円〜 |
タイヤ館 | 3,750円〜 |
オートアールズ | 4,000円〜 |
オールシーズンタイヤは、4,000円前後の節約ができます。
屋内にしまうことが出来ない人にとっては最大のメリットだと思います。
追加でホイールを買わずに済む
スタッドレスタイヤの場合は、純正ホイールとは別に、冬用のホイールを購入する必要があります。
ホイールの値段は、サイズにもよりますが、約2.5万円〜4万円前後かかるのでその分のコストを抑えられます。(ホイールによる。)
スタッドレスタイヤと同時購入で、冬のお金事情に大きなダメージ間違いなしです‥。
→タイヤ交換はホイールそのままでも良い?スタッドレス用は必要か?
浅雪程度なら走れる
年に一度しか降らない地域などは、油断をしていると、急に降ってきて焦ってしまいますが、そのような雪にも慌てずに済むメリットがあります。
また、急な買い物やお子様の送り迎えの際にも対応できます。
仕事中に雪に見舞われて、帰りに迎えに来れる人ばかりいませんよね‥。
冬タイヤ規制道路を走れる
雪道に規制があるところは、雪道対応のタイヤでしか走行することができません。※チェーン規制とは別です。
ですが、対応しているオールシーズンタイヤであれば、冬タイヤ規制道路も走行できます。
スノーフレークマークが付いていれば、規制をクリアできます。
ですが、過信せずに危ない路面ではチェーンも合わせると安心です。
オールシーズンタイヤのデメリットは?
デメリットを考慮して購入を決める必要があります。
性能が中途半端なところ
夏タイヤと冬タイヤには、それぞれこのような特徴があります。
- 夏タイヤは、乾いた路面でのグリップ力や雨の日の走行性能が高い。
- 冬タイヤは、雪道でのグリップ力が高い。
オールシーズンタイヤは、これらの性能を半分ずつ与えられたタイヤです。
夏と冬に性能を求めると、オールシーズンタイヤでは応えられません。
冬タイヤとして使える寿命は短い
夏と冬にタイヤを付け替えする場合、当然使っていない方は長持ちしますよね?
しかし、1年中履いていると、硬化もしやすく冬タイヤとしての性能は下がりやすいです。
ちなみに、スタッドレスは5年と言われています。
ロードノイズがうるさい
オールシーズンタイヤは、雪道の性能を高める反面、溝の切り方やゴム質のせいでロードノイズが大きくなりやすいです。
最近では、ロードノイズが夏タイヤと変わらない物も出てきました!
タイヤの種類が少ない
スタッドレスタイヤの用に、ほとんどのメーカーが作っているわけではありません。
オールシーズンタイヤは、スタッドレスタイヤほど売れる数も多くない為、作らないメーカーも多いです。
安心メーカーで選ぶとなると、数が少ない中で選ぶ必要があります。
燃費の悪化
オールシーズンタイヤの燃費低下の原因はゴムが柔らかいからです。(夏タイヤと比較。)
空気圧の低下した自転車で走ると疲れるのと同じイメージですね。
オールシーズンタイヤはスタッドレスとは別物!
接客をしていても、オールシーズンタイヤをスタッドレスだと勘違いしている人がいます。
全天候型のタイヤ
- 乾いた路面
- 雨の路面
- 雪が降り出した路面
このような場面に使用できるタイヤのことです。
ですが、性能を発揮できる気温は0度〜7度付近で、それ以下の性能は落ちます。
突然の積雪に対応できる夏タイヤのようなイメージです!
スタッドレスタイヤと何が違う?
オールシーズンタイヤは1年間を通して、履き替える必要がないタイヤです。
価格 | 雪道 | 氷道 | 燃費 | 楽さ | |
オールシーズン | ◉ | ○ | × | ○ | ◉ |
スタッドレス | ○ | ◉ | ○ | × | × |
まとめると、
- スタッドレスタイヤは氷の上を走るタイヤ
- オールシーズンタイヤは浅い雪の上を走るタイヤ
ということになります。
オールシーズンタイヤとスタッドレスタイヤの価格差は?
メリットにもあった通りですが、スタッドレスとオールシーズンの価格差が気になりますよね?
ダンロップで比較 | 4本価格 | ホイール代 |
ウィンターマックス02(冬) | 50,600円 | 34,320円〜 |
オールシーズンマックス | 50,796円 | 0円 |
今回は、通販サイトのタイヤフッドで価格差を調査しました。
ズバリ、34,004円ほどオールシーズンタイヤが安いということになりました。
さらに言うと、スタッドレスは、シーズンが変わるごとに付け替え(冬→夏、夏→冬)が2回あります。
平均の工賃が4,000円前後なので、年間8,000円も節約できます。
トータルで4万円も節約できるのね⁉︎
そうなんです。
実は、オールシーズンタイヤは、楽だけでなく、お財布にもこんなに優しいタイヤです。
オールシーズンタイヤを買うべき人とやめた方がいい人!
迷っている貴方に、ズバリポイントを教えます!
買うべき人は?
- 雪が降らない地域に住んでる人(年に数回降る程度)
- 降雪地域に行かない人
当たり前の話ですが、雪が降らない地域やスキーなどで降雪地域に行かない人には、ぜひ買って欲しいタイヤです。
突然の積雪に対応できるオールシーズンタイヤはドライブの安心材料になると思います。(過信は禁物)
やめた方がいい人は?
- 雪の降る地域に住んでいる人
- 雪道を走ることが多い人
- 冬場は安心して乗りたい人
オールシーズンタイヤは、凍った路面では効果を発揮しません。
日頃から雪の降る地域は、オールシーズンタイヤでは無意味です。
その場合は、国産のしっかり止まることが出来るスタッドレスタイヤを買いましょう。
また、積雪にかかわらず安心してドライブしたい人もオールシーズンタイヤはやめた方が無難です。
去年のカーライフを思い出して、必要かどうか考えましょう!
オススメのオールシーズンタイヤは?
最後に、自分にはオールシーズンタイヤが合っていると思った人向けに、オススメを紹介します!
タイヤ名をクリックすると詳細を見る事ができます!
これらのオールシーズンタイヤは、乾いた路面でのグリップ力や雨の排水能力が高いタイヤです。
ベクター4シーズン(グッドイヤー)
ベクターは、プロから見ても馴染みのあるオールシーズンタイヤです。
- ドライ路面→剛性感が強い(硬め)
- ウェット路面→水はけが良い(グリップする)
- スノーフレークマーク有り(寒冷地で性能を発揮できる証)
ベクターは、乗り心地が少し硬めで、パターンの特性で雨の道路も走りやすいタイヤです。
ふわふわする乗り味が嫌いな人、通勤距離が長い人などにオススメです!
MAXX AS1(ダンロップ)
純正タイヤからランクダウンしたくない人に人気のオールシーズンタイヤです。
- 雪上でのブレーキ性能が夏タイヤより49%高い(ダンロップの夏タイヤと比較)
- ウェットブレーキ性能は夏タイヤより10%高い(ダンロップの夏タイヤと比較)
- スノーフレークマーク有り(寒冷地で性能を発揮できる証)
MAXXAS1は、夏タイヤよりもブレーキ性能全般が高く、1年通して安心ドライブができるタイヤです。
運転が荒くなりがちな人や、通勤使用の人にオススメです!
タイヤのヒゲが無くなるまで、しっかり慣らし走行をする必要がありますね!
CROSS CLIMATE 2(ミシュラン)
欧州車のお客様に人気のメーカーです!
- Vシェイプパターンによる優れたブレーキ性能(よく止まる)
- スノーフレークマーク有り(寒冷地で性能を発揮)
- 夏タイヤと変わらないロードノイズ(静かに走れる)
- 低燃費タイヤより長持ちする
先日、現行型のカムリに履いた車を試乗しましたが、静かに走れて、段差を超えたショック感が少なく驚きました。
突然の雪は心配だけど、ロードノイズがうるさいタイヤは嫌な人にオススメです!
実際のタイヤを見てみると、赤丸のところに丸い穴があったり、表面が平らのため静かなタイヤが想像しやすい溝です!
オールシーズンタイヤはネットで買うのがオススメ!
オールシーズンタイヤを購入できる場所は、取扱店舗やネット通販に限られ、在庫している数も多くはありません。
【結論】オールシーズンタイヤは、ネット通販の方が種類が多くてオススメです!
タイヤフッドは、【タイヤ選び→購入→取付予約→店舗に直送】を簡単にできるサイトです。
まとめ
如何でしたでしょうか?
今回は、オールシーズンタイヤについてお話ししました。
記事のおさらい!
オールシーズンタイヤとは?
- 一年中走れるタイヤ
オールシーズンタイヤのメリットは?
- 付け替えしなくて済む
- 冬用ホイールを買わずに済む
- 浅雪程度なら走れる
- 冬タイヤ規制道路を走れる
オールシーズンタイヤのデメリットは?
- 性能がそこまで高くない
- 履きっぱなしのため寿命が短い
- ロードノイズがうるさい
- 夏タイヤより燃費が悪い
- 昼間の運転が多い人や雪の日は運転をしない人は、オールシーズンタイヤ!
- 通勤で車を使う人や冬場の旅行を考えている人は、スタッドレスタイヤ!