エコタイヤがいいって聞くけど、高いだけで何も変わらないんじゃないの?
今履いているタイヤと何が違うのよ?
結論から言うと、ショップに出回っている国産タイヤは『エコタイヤ』です。
エコタイヤの中にも違いはありますが、エコタイヤだけにこだわってタイヤ選びをすることは整備士目線ではおすすめできません。
この記事では、現役整備士の私が、エコタイヤの気になる疑問について解説しています。
読み終わる頃には、タイヤ選びがより鮮明になると思います。
エコタイヤは『燃費』と『環境』にやさしいタイヤのこと!
燃費向上や環境にやさしい『低燃費タイヤ』の事です!→ざっくりいうとこんな感じ。
しっかりした説明をすると、JATMAが定めている基準を超えているタイヤです。
上の写真は、『低燃費タイヤ』に付いているラベルの画像です。
- 転がり抵抗性能
- ウェットグリップ性能
これらの性能をわかりやすくランク付けされています。
実は、国産タイヤの8割は『低燃費タイヤ』となっています。
つまり、乗り心地は今とほぼ変わらない認識で大丈夫です。
エコタイヤのメリットは『コスパ』がいいタイヤ!
燃費が良くなる
エコタイヤと言うだけあって、燃費向上が最大のメリットです。
転がり抵抗（進行方向と逆に働く摩擦）が少ない為、少ないガソリンで走ることが出来ます。
普通のタイヤは、走行中の摩擦抵抗が大きいです。
タイヤの寿命が長い
エコタイヤ＝コスパが良いタイヤとも言えます。
摩擦が少ない事で、タイヤのゴムが減るのが遅くなることもメリットです。
通常が3万キロが寿命のところ、エコタイヤは5万キロほど走れます。（しっかりとメンテした場合）
最近のエコカーには標準装備されていて、5万キロ超えてから交換に来る人が多いです。
タイヤが軽い
エコタイヤと普通のタイヤを持ち比べると、『あ、たしかに軽いかも?』と感じられます。
タイヤの軽さは、燃費性能に大きく関わってきます。
最近は、『エコタイヤ』ばかり交換していますので、たまに貨物タイヤを持つと重くて疲れます‥。
エコタイヤのデメリットは?
どちらかというと、デメリットの方が気になりますよね?
グリップ力が弱い
実は、摩擦抵抗を減らす事で、グリップ力が犠牲になっていることがあります。
摩擦を減らすために、柔らかいゴムを使っていて、『グッ』っと止まる力が『グニャッ』っと弱まってしまうからです。→分かりづらくて‥。
近年ではグリップ力と燃費性能を両立したタイヤが出て来ています。
値段がかかる
転がり抵抗を減らす為に、通常のタイヤよりもコストがかかっています。
| 155/65R14 の場合（軽サイズ） | 1本 | 4本 |
| TOYO SD-k7（普通） | 3,520円 | 14,080円 |
| DUNLOP エナセーブ EC204（エコ） | 5,170円 | 20,680円 |
1本では、数千円ですが、4本価格では差が大きくなりますよね‥。
エコタイヤの最適な選び方はある?
本当に欲しいと思った人は、選び方を間違えないように知っておきましょう!
低燃費マーク付きのタイヤを選ぶ
これは、低燃費タイヤに付いているラベルの一部です。
国産の8割がエコタイヤなので、基本的には国産を選べば問題なしですが、念のため見ておきましょう!
燃費性能だけで決めない
エコタイヤの時代なので、燃費を期待し過ぎると変化がない場合があります。
細かい計算は抜きとして、国産タイヤからの変更では、〜4%向上位の変化率です。
- ロードノイズの静かさ
- ハンドリングの良さ
- 乗り心地が良い
- ロングライフ性能（タイヤのモチ）
例えば、
- 高速道路が多い人はロードノイズ優先
- 年間1万キロ走る人はモチ優先
- ドライブが趣味の人はハンドリング優先
このように、自分の車の乗り方や考えにあったエコタイヤを選ぶ事がおすすめです。
車の形状にあったタイヤを選ぶ
車の形によって、タイヤの減り方や特性は大きく変わってきます。
- 軽自動車
- コンパクトカー
- ミニバン・SUV
タイヤの溝には工夫がされていて、一例だとミニバン用は左右非対称の溝になっています。
これは、車が重いために外側が減りやすい特性を考えて作られたからです。
車の形状などに合わせてタイヤを買う方が長持ちする事だけ知って欲しいです。
この車のオーナーは、空気圧調整やローテーションなどのメンテナンスをせず、3年間でここまで磨耗したそうです‥。
サイズを変更しない
タイヤサイズは、運転席ドアステッカーやタイヤ側面に記載されています。
タイヤサイズを変更することは、燃費や走行性能を下げる事があるためお勧めしません。
- ホイールを大きいものに変える（カッコよくする）
- 純正よりタイヤを太くする・細くする
基本的には、サイズを変えることはデメリットが多いです。
タイヤを選ぶ時は、純正のサイズで買いましょう。
整備士がオススメする『エコタイヤ』を紹介します!
整備士の私がオススメするエコタイヤを紹介して終わりたいと思います。
軽自動車にオススメのエコタイヤ
| 転がり抵抗 | ウェッドグリップ | コスパ | |
| ブリヂストン→ NEWNO | A | b | 1番 |
| ブリヂストン→ レグノLeggera | A | b | 4番 |
| ダンロップ→ エナセーブ EC204 | AA | c | 2番 |
| ヨコハマ→ ブルーアース RV02CK | A | a | 3番 |
ブリヂストン NEWNO の特徴
- ダントツで安い
- 転がり抵抗は『A』で低燃費
- ウェット性能は『b』でネクストリーより高性能
逆にいうと、通勤で車を使う人には、先代のネクストリーよりウェット性が上がってます。
ブリヂストン レグノの特徴
- 圧倒的に静かに走れる
- 非対称パターン・高剛性ゴムでフラつきにくい
- 値段が高い
お客様の中で、レグノに変えて不満を感じた人は少なかったです!
ダンロップ エナセーブ EC204
- 転がり抵抗が『AA』で燃費性が抜群
- 非対称パターンで偏摩耗を防ぐ
- サイズラインナップが豊富
このタイヤは、うちでも良く売れていて、綺麗に摩耗している人が多い印象です。
ヨコハマ ブルーアース RV02CK
- ウェット性能が『a』で排水性が高い
- 軽ワゴン専用設計タイヤ
- 非対称パターンでフラつき防止
雨の日でも安心して運転できるタイヤのため、通勤距離が長い人にも体感して欲しいです。
コンパクトカーにオススメのエコタイヤ
| 転がり抵抗 | ウェットグリップ | コスパ | |
| TOYO→ ナノエナジー NE03＋ | A | b | 1番 |
| ヨコハマ→ ブルーアース AE01F | AAA | C | 2番 |
| ブリヂストン→ レグノ GR-XII | A | b | 4番 |
| ブリヂストン→ エコピア NH200C | A | b | 3番 |
TOYO ナノエナジー NE03＋
- 走行性と燃費性を両立したスタンダードタイヤ
- 日本メーカーの中では安い
- ゴムの劣化が多少早い
ヨコハマ ブルーアース AE01F
- 転がり抵抗が最高ランクの『AAA』
- 比較的静かに走れる
- ウェット性能が『c』で少し物足りないが街中では問題なし
ブリヂストン レグノ GR-XII
- 新品・摩耗時ともに上質な静かさ
- ソフトな乗り心地とクイックなハンドリングが可能
- 価格が高い
ブリヂストン エコピア NH200C
- コンパクトカー全般のサイズに対応可能
- 価格と性能を両立している
- 耐摩耗性とウェット性能が高い
ミニバンにオススメのエコタイヤ
| 転がり抵抗 | ウェットグリップ | コスパ | |
| TOYO → トランパスmp7 | A | a | 1番 |
| ヨコハマ→ ブルーアース RV02 | A | a | 2番 |
| ブリヂストン→ レグノ GRVII | A | b | 4番 |
| ダンロップ→ エナセーブ RV505 | AA | b | 3番 |
TOYO トランパス mp7
- 乗り心地は割と固め
- フラつきが少なく、ミニバンでも安定感のある走りが可能
- ウェット性能が高く、雨の日でもしっかりグリップする
ヨコハマ ブルーアース RV02
- 非対称パターンでロードノイズを抑制
- 工夫された溝で、ウェット性能を確保
- ハンドリングは軽め
ブリヂストン レグノ GRVII
- トップクラスの静寂性
- 乗り心地は結構柔らかめ
- タイヤの減りは少し早い
ダンロップ エナセーブ RV505
- 転がり抵抗『AA』の低燃費性能
- ロードノイズも比較的静か
- コーナーが曲がりやすい
エコタイヤを安く買うにはタイヤフッドがオススメ!
エコタイヤを検討している人には、『タイヤフッド』がオススメです。
タイヤフッドでは、専用サイトからタイヤを選んで、取り付け店舗まで予約をすることができます。
近くで探せるのは便利だけど、タイヤはどんな流れで取り付けるのよ?
タイヤフッドでは、サイト上でタイヤを選んだ後、取り付けの店舗に直接配送してくれますよ!
ネットでタイヤを買うと、
- 取り付け店舗を探す
- 金額を比較して予約
- タイヤを車に乗せて運ぶ
このような手間がかかります!
ですが、タイヤフッドなら工賃一律で、タイヤも直送するため、予約日に車を持って行くだけです!
軽サイズの155/65R14で比較しました。
| グッドイヤー エフェクトグリップ EG01 | 4本価格 |
| Amazon | 14,766円 |
| 楽天 | 15,620円 |
| タイヤフッド | 11,440円 |
| PayPayモール | 14,640円 |
ネットの中でも安い方なのね!
参考程度に見ておこうかしら!
詳しいことは、『【手間なく交換】タイヤフッドと楽天の違いを整備士が徹底解説!』で話してますが、一度値段を見てみるのもいいと思います!
ネットでタイヤを買うのが怖い人は、『タイヤをネット購入するデメリットは?おすすめの通販サイトはある?』で詳細を解説しています!
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回はエコタイヤの疑問についてお話ししました。
記事のおさらい!
エコタイヤは、JATMAの品質基準を超えている燃費向上や環境にやさしいタイヤのことです。
エコタイヤのメリットは?
- 燃費が良くなる
- タイヤの寿命が長い
- タイヤ自体が軽いからエネルギー消費が少ない
エコタイヤのデメリットは?
- グリップ力が弱い
- 値段が高い
エコタイヤの選び方は?
- 低燃費マーク付きのタイヤを選ぶ
- 燃費性能だけで決めない
- 車の形状や用途に合うタイヤを選ぶ
- サイズ変更しない
エコタイヤの燃費向上は数%の為、ウェット性や乗り心地など、他の性能を優先して選びましょう!
下の記事では、タイヤ交換の場所ごとのメリットとデメリットを解説しています。
